ごあいさつ

提供: 林 康紀研究室
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 1953年、HMとして知られるようになる青年は、難治性のてんかんの治療のため、両側の海馬を切除する実験的手術を受けました。その後のHM に生じた記憶障害は、我々が記憶に関する理解を深めるためのかけがえのない知見を与えてくれました。HMは新しいことが全く記憶できない一方、過去の記憶は思い出すことが出来ました。これらの事実から、現在では海馬は記憶の形成には必要ではあるが、記憶の長期貯蔵には必要とされないことが判っています。しかしいまだに記憶が海馬でどのように形成されて、その他の脳部位に貯蔵され、さらに思い出されるかの全貌は判っていません。この問題は人類に残された最も大きな謎の一つと言えるでしょう。

 この問題を解決するために私達は記憶が海馬でどのようにコードされているかの研究を進めています。それについて、私達は分子から動物行動まで多様なアプローチを用いています。